
富幕山は秋の山野草を楽しみに来るハイカーで賑わっている。昨日は山開きが行われたようだが、その紙面をみてさっそく出かけてみた。
黄色いじゅうたんを敷き詰めたようなオミナエシの群生、ススキのかげに咲く可憐なナンバンキセルなど富幕山を代表する山野草が迎えてくれた。ほとんどが中高年のハイカーで行き交う人、皆が挨拶を交わす。何となく美しい国に戻った思いのする瞬間だ。
中腹の展望台付近が一番多く花が咲き休憩時間を思わず取り過ぎてしまう。今日は生憎展望には恵まれなかったが天気のいい日はさらに楽しみが増すであろう。
再出発してまもなく「ブルルンブルルン」と空ぶかしの音。何ぞやと振り返るとオフロードバイクがいる。登山客に警告を発しているのだろう。皆が道ぐろに避けたその時を選んで一気に通り過ぎて行った。間違っても山野草を踏みつけないようにしてもらいたい。

山頂を目指す手段は色々あろうし、自然を楽しみたい気持ちには変わらないと思うのでバイクの行為を排除するわけではないがハイキングコースはハイカーのためにある道だと理解してほしいと思った。
そうこうして流れる汗を拭きつつ頂上に着いた。頂上ではさらに多くの中高年のハイカーに行き会うことが出来た。富幕山は時間的にも丁度良くて、景色も花も楽しめると話をしていた。とても納得のいく会話を耳にしてうれしくなった。引佐町の誇れる山だと改めて思った。