
井の国歴史講演会が引佐健康文化センターであった。奥浜名湖観光連絡協議会の主催で行われたものだが100人余の歴史ファンで会場は埋め尽くされた。
講師は歴史研究家の小楠和正氏だった。歴史の検証に当たっては書物の読破もさることながら、ご老体でありながら現地に出向き徒歩で歩いたり、現地調査をしたりと熱心に取り組まれている方のようだった。
徳川家康が陣座峠を越えて我が町井伊谷を通り浜松に入場したなどと各諸説を地図を交えて解説をしてくれた。また三方原は武田信玄と徳川家康が戦った古戦場だがここでも武田信玄がどのようなルートで浜松を通過しようとしたのか、家康が城を出て信玄に戦いを挑んだ真意はどうなのかと諸説を展開された。
今は三方原ポテトを始め、多くの農産物を産出する三方原台地であるが、当時は水の無い不毛の台地だった。ここに1万5千の兵が駐屯したり、通過するなどとは考えられないことから都田川北ルートにそんな足跡が無いかを地域の伝承から探ろうとしていた。
都田川北ルートまさしく我が町引佐町がそこにある。本日の講演会のサブタイトルに「歴史の通り道・奥浜名湖」とあるようにロマンを感じるのは私だけではないだろう。
三方原台地で産出する男爵じゃがいもで作った三方原ポテトチップスを食べながら新茶を頂いて歴史の足音にそっと耳を傾けたい。