
恥ずかしい話だが北区役所に始めて所用で行った。開所の式典以来のことで、この時は中に入らなかったので中の様子を知るのも始めてだ。今までは引佐町の地域自治センターで事足りたということなので喜ばしいことだが多分多くの一般市民は私同様不自由さをそんなに感じていないということだろう。
今日は住基カードを取得する目的で出かけた。例の電子認証に必要なカードでこのような用向きは区役所へ出かけなければならない。まず入ると総合案内があってどの課に行くかを告げれば親切に教えてくれる。おたおたしている様子を見て親切に教えてくれたのだろうが有難いことだ。担当者に引き継がれて書類を書いて住基カードを手にするまで30分も過からなかった。番号札をくれて支度が出来次第「ピンポーン」となって電光表示される。そこまでしなくても目と鼻の先で仕事をしているのだからアイコンタクトでいいのだが、これがお役所ということだろう。
感心したのは番号の表示とともに名を告げてくれるのだが「野末様」と様付けで呼んでくれることだ。金融機関ではS銀行とH信用金庫が私の知っている限り様付けで呼んでくれるが役所関係では始めてのことだ。親近感がないとか、仰々しいとか賛否両論だが、悪い気はしない。区役所というグレードの高さを感じた次第だ。それと同時に地域自治センターとの賑わいの差をつぶさに感じることが出来た。
今、地域協議会を区に統一する案が浮上して物議を醸し出している。地域のことは地域の人が一番よく知っているから要望なり、意見を集約して区に届けるという事がいいと思うのだが、区に一本化しようとしている。このことは合併時の約束を反故したことになるのではと私を含め委員たちは息巻いているのである。区役所の賑わいに比べ、地域自治センターのひっそり感は相当なものだし、何も知らない効率だけで組織を見つめれば区に統一するという案が出てもおかしくないと思うのだろう。
近い将来は区民の交流が進み、引佐だ、細江だという垣根が取り払われるだろう。それまでは地域のよりどころとしての地域自治センターは必要ではないか。住民票などの書類を取るだけの窓口だけの支所ではだめなことはもちろん、意見要望を集約するための機関も存続する必要があるのではないだろうか。