
前記事のうどん屋さんだ。写真のように一風変わった店舗だ。調理場こそ室内に設置されているが、客席は外にある。
外と行っても調理場から張り出しているスレートの屋根に天窓をつけたよう感じで小雨程度なら防げる。横の仕切りはいっさいないので隣を井伊谷川が流れているが秋風に笹がゆれて自然の中に店舗がすっぽりと納まっているのだ。残暑きびしい折、川べりから来る天然の冷気に涼を取りながら肉盛りうどんを頂いた。
うどんは手打ちで群馬から取り寄せた小麦粉を使っているらしい。他の食材は近隣の農家のこだわりの産物だ。たとえばとんきいさんの豚肉とか店頭に表示してあるので非常に判りやすい。
肉盛りうどんはつけ麺で食べる。麺類はとかく鰹だしの利いた麺つゆで食べるが、ここの肉盛りのつゆは一味違う。しいたけと肉汁の味でうどんの旨みを引き出している。であるからすすりこむというよりは噛み締めるれば噛み締めるほど旨みが判るのである。とんきいの肉と太ネギと腰のあるうどんを口の中で噛み締めると最高の味を堪能できるのである。
店の名前が何とも言いがたい。普段使っている257を店の名前にしたこと自体、心憎いネーミングなのだ。これから寒くなると暖かいメニューも登場してくるだろう。寒風吹きすさぶ中、もう一度、暖かいうどんを食べて見たいものである。