榎の僧正
榎と言うと昔、古文で習った榎の僧正のことを薄ら覚えている。確か、へそ曲がりのお坊さんがあだ名をつけられるのを嫌って、庭の榎を切り倒したら切株の僧正と言われ、また掘り起こしたら堀池の僧正と言われたと延々続く話だ。
この榎が我が家庭菜園のグロの雑木林に植わっていて、森林組合の人から譲って欲しいとの話が舞い込んだ。写真のように雑木林に立つ、まだ若い木で榎の大木を想像するには程遠い木だが、ビオトープのシンボルツリーに植えるそうだ。
場所は中川の富士通ゼネラルの敷地で環境ビジネスに取り組んでいる会社の広告塔にして環境保全の啓もうに役立てるのだろうか?
私にとっては、さもない山の木々なので快く譲ることにした。後日菓子折りを持って来て、掘り出す作業に入ったが無事、新天地で立派に成長してくれることを祈っている。何でも成長すれば20メートルの大木になるとのことで、自分が生きているうちにその様子が見られればうれしい話だ。大きく成長した榎を見ながら孫やひ孫に語る日を想像して夢が大きく膨らんだ。