峠の茶屋・天渓庵
峠の茶屋・天渓庵に行って見た。細江町から引佐町に入って直に右手にビニールハウスのような屋台のそば屋さんがあるのをご存知だろうか。面白い作りをしていたのと、脱サラで事業を始めたというロマンを感じて並々ならぬ興味を抱いていたので立ち寄って見た次第だ。
メニューは写真の通りの500円均一のラーメンとうどん、そばである。特徴としては麺類を湯がく時に大きな鍋て湯がくのではなくて、一杯一杯を小鍋で湯がくのである。であるからソバアレルギーがあって、うどんしか食べれない人も安心して食べれるし、何よりもそばにはそば、うどんにはうどんの味を楽しめる事が出来るのである。和食にラーメンのメニューが加わった理由も判るような気がした。
自分たちも“いなさ人形劇まつり”でうどんそばの屋台を出店するが、大鍋でグラグラした中にお客の注文に応じて冷凍の麺を入れて湯がく。グラグラであるから見る間に茹で上がり、それを金網の尺を振ってお湯を切る。ダイナミックでそば屋気分にさせてくれるが、大鍋の中は次第にドロドロになって来る。何度かはお湯を足すのだが、天渓庵さんのような訳にはいかず、味に交じりが生じてしまう。
イベントと違って、客待ちの時間も多く、四六時中グラグラとお湯を煮立てて置けない事情もあるだろし省エネ効果もあって一石二鳥のアイデアだと思った。
鰹だしと昆布の利いた丁寧な味つけは、やや甘く思えたが、嫌味のない甘さだ。具は高価な物は入っていないが、桜えび、油揚げ、味付け海苔、わかめ、削り節、天カスと数多く楽しめる。前出の小鍋で湯がくので食べごろ温度帯で提供されるので気の短い私などは5分もあれば食べられるほど丁度良い。20分待って5分で食べる。少々乱暴な言い方だが、そば食いの定義を覆す、まったりとした時間を楽しみたいなら立ち寄って見たい屋台のそば屋さんだ。ラジオや新聞で紹介をされていて認知度も上がって来ているので、待ち時間は覚悟して出かけてみよう。主人との会話が待ち時間を忘れさせてくれる。
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